マナーズ&コミュニケーション 佐藤薫子ホームページ
最終回 2002. 7. 25

文・写真/「優しい食卓」出版部編集長 池田智泰

 
■5日目■(6月14日金曜日〜6月15日土曜日)〔雨・くもり〕

リンカンセンター

ニューヨーク証券取引所
帰国
 朝、ホテルの8階から窓外を見ますと、道路をはさんで立つ前のビルとの間を小雨がスーと落ちていきます。今日はニューヨークを離れる日、あいにくの雨です。
 フロントに下りると近畿ツーリストのガイド東原さんはもう来ております。ホテルに別れを告げ、バスに荷物を載せ乗り込み、小雨のニューヨークの街を走ります。東原さんから、出国についての説明を聞いているうちに、高層ビルが少なくなり、マンハッタン島からイースト川を渡りブルックリンに入りました。なんだかニューヨークに後ろ髪を引かれる思いなのに、意外の速さでジョン・F・ケネディ国際空港に着きました。東原さんは中に入れないのですが、出国審査がすむまで、心配そうに見守ってくれています。全員OKです。そして全日空機に乗り14日から15日と日付が変わり無事帰ってきました。

初代大統領
ジョージワシントンの像

騎馬警官
思い出すままに

高級惣菜店
 さて、ここでニューヨークツアーの感想少し述べてみたいと思います。第一回目の冒頭にも書きましたが、街を歩いていても違和感がないのは、アメリカの国の成立に深いかかわりがあると思います。大陸に、いろんな人種が集まり一つの国を成立させていった。様々な歴史の流れはあったけれども、そこから生まれた自由・独立独歩・博愛・平等の精神。誰もが自由に自分の力で何かを獲得することができるのです。就職する場合も、どこを卒業したからではなく、どういうことが出来るかを問われる。と、利根川さんも、ガイドの水本さんも言っておられました。履歴書には男女の欄もないそうです。
 独立の精神とは自分のことは自分で守り、自分で始末をつけるということです。卑近な例ですが、横断歩道もその一つの例になると思います。歩行者は自分で判断をして、赤でも渡っていきます。(勿論車は信号を守っていますが)東原さんの話によりますと、信号を頼りにしている人より事故が少ないとのことです。信号は良い例ではありませんが、自分のことは自分でやるという独立独歩の精神は見習うべきものがあると思います。ですから必ずしも人を信頼していません。バックを肩にして街を歩いている人は、手でバックの紐をしっかと掴んでいます。
 親切な行為にもいくつか出会いました。水道の出し方をわからず、あれこれとやっていると、手まねでこうして押すんだと教えてくれた人、間違って女子トイレに入ろうとしたら、そっちではないと教えてくれた男性。飛行機のなかでリモコンの取り出しかたを教えてくれたアメリカ人。
 物乞いの人も何人か見かけました。ビルの前で座って物を乞うている子供と大人。人通りの多い中、泳ぐように歩きながら、物を乞うている人もいました。またケタはずれのお金持ちの話題にも事欠かないニューヨークです。道路の悪さ、信号の簡易さにも驚きました。

街の景
 ニューヨークは一言で語れない、目の悪い人が象に触ることによく例えられると、佐藤先生は言います。鼻を触ったら鼻の形を象と思い込んでしまう。今回私も巨像に触ってきましたが、それは脾腹あたりでしょうか。比較的安全なニューヨークを見てきました。あちこちと入り込んでいったわけでは有りません。ハーレム、チャイナタウン、リトルイタリーなど、親しく見ていませんし、屋台でハンバークを買っているサラリーマンの食生活の実態もよくわかりません。ほんのニューヨークの一端を垣間見たにすぎません。
 でも自由で活気に満ちていて、仕事をする時はするが、楽しむ時は目いっぱい楽しむ。そんなニューヨークが見えてきました。また行きたいといった人がほとんどの今回のツアー。いやー皆さん大満足のようでした。
 加藤シェフのお話、シモンチェリー先生のお話、アフターヌーンティーのことなど、食空間コーディネートの専門的なことごとは、9月発売の優しい食卓Vol.16に10ページの予定で掲載致します。どうぞご期待ください。

夜の街で見かけたショー・ウィンドウ
このニューヨーク紀行を読んでくださった皆様、どうも有り難うございました。
最後になりましたが、このツアーを企画し実行に移し、引率、案内してくださいました佐藤先生ありがとうございました。深甚なる感謝の念を申し上げまして筆をおきます。
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